法人向けウイルス対策ソフトの選び方|個人向けとの違いと6つの比較ポイント
企業を狙ったサイバー攻撃は年々巧妙化し、企業の規模を問わず多くの企業が狙われるようになりました。このような状況の中で、適切な法人向けウイルス対策ソフトの導入は、もはや企業経営において必要不可欠な投資といえるでしょう。
しかし、数多くのウイルス対策ソフトから自社に最適なものを選ぶのは容易ではありません。選択を誤ると、セキュリティリスクが残るだけでなく、業務効率の低下や無駄なコストの発生につながる可能性があります。
本記事では、セキュリティ専門企業ALSOKの知見をもとに、法人向けウイルス対策ソフトの選び方のポイントに整理してご説明します。
目次
法人向けウイルス対策ソフトと個人向けウイルス対策ソフトの違い
多くの企業が、安易に個人向けウイルス対策ソフトの導入を検討しますが、いくつかのデメリットが発生します。。個人向け製品を企業で使用した場合、各端末の管理が従業員任せになるため、アップデート漏れや設定ミスが頻発し、結果的にセキュリティレベルにばらつきが生じてしまいます。また、セキュリティインシデントが発生した際に、どの端末がどのような状況にあるのかを即座に把握することができず、被害の拡大を招く恐れもあります。さらに、個人向けライセンスを大量購入することで、かえって法人向けライセンスより高コストになってしまうケースも少なくありません。
法人向けウイルス対策ソフトは、基本的なウイルス検出・除去機能では個人向けと変わりませんが、以下の3点で大きく異なります。
管理者による一元管理ができる
法人向けウイルス対策ソフトを導入することで、会社全体のパソコンなどのデバイスを一元管理できるようになります。デバイス別にウイルス対策ソフトをインストールする場合、アップデートや設定、ライセンス更新などの作業は従業員一人ひとりや管理者が行う必要があります。
しかし、日々の業務に追われるなか、従業員一人ひとりや管理者がウイルス対策ソフトを管理するのは現実的ではありません。一元管理ができれば社内のリソースも最適化でき、アップデートなどセキュリティの状況も把握しやすくなるでしょう。また、一元管理によってバージョンや設定の差をなくすことで、セキュリティレベルの統一が可能です。
スケーラブルな料金体系
法人向けは利用年数や導入台数に応じて価格が調整される仕組みになっており、規模が大きくなるほど1ライセンス当たりの単価が下がる傾向にあります。長期契約による割引も適用されるため、個人向けを複数契約するよりもコストを抑えられます。
レポート機能
法セキュリティ状況の詳細なレポート作成機能が搭載されており、経営層への報告や内部監査に活用できます。脅威の検出状況、対処履歴、リスク分析などを定期的にレポートとして出力可能です。
法人向けウイルス対策ソフトを選ぶ際に重要な6つのポイント
法人向けウイルス対策ソフトを選ぶ際には、どのような点を確認すればよいのでしょうか。確認したい重要なポイントを6つご紹介します。
管理のしやすさ
複数のデバイスを管理する法人向けウイルス対策ソフトにおいて、管理のしやすさは大事なポイントです。ウイルス対策ソフトの管理画面が使いやすければ、管理の負担も減るでしょう。また、多くのウイルス対策ソフトでは、専用の管理画面からアップデートやウイルス検出時の対処などが行えるようになっています。しかし、ウイルス対策ソフトによって管理画面に備わっている機能は異なります。管理画面の見やすさや使いやすさとともに、具体的な機能についても確認するようにしましょう。
セキュリティレベル(ウイルス検出力)
ウイルスをどれだけ正確に検出できるか、ウイルスの検出率やスキャンのスピードなども重要な要素です。セキュリティソフトの検出率は、第三者機関によって保護率と誤検知の2つの観点から評価されます。保護率とは、ウイルスから適切にデバイスを守れたかを示す数値で、誤検知は異常がないファイルを誤ってウイルスだと判定することです。保護率が高く、誤検知の数が少ないソフトほど、セキュリティレベルは高いといえるでしょう。
未知のウイルスへの対応力
ウイルスは日々変化しており、対策していても新たな種類のウイルスが発生し、攻撃を受ける可能性もあります。未知のウイルスを検出できるのか、未知のウイルスを検出した際に定義ファイルをどれだけ迅速にアップデートできるのかなど、対応力の高さも注目したいポイントです。
動作の軽さ(デバイスへの負荷)
セキュリティレベルが高いソフトであっても、パソコンなどデバイスへの負荷が大きい、日常の業務に支障をきたす可能性があります。特に社内で使用しているパソコンの古さやスペックによっては、ソフトをインストールしたあとの動作が重くなる可能性もあります。スムーズに業務を行うためにも、デバイスの動作にどれだけ影響があるのかをチェックしておきましょう。
チェックポイント
- ライセンス数の柔軟な増減対応
- 新しいOS・デバイスタイプへの対応
スケーラビリティ(拡張性)
事業拡大や組織変更に伴い、保護対象デバイス数は変動します。柔軟にライセンス数を調整でき、新しい技術や脅威にも対応できる拡張性が重要です。
コスト(初期費用・更新料)
法人向けウイルス対策ソフトでは、ライセンスの使用料に加え、初期費用やライセンス更新料が発生することが一般的です。数年単位で契約するなら、トータルでかかるコストを比較しましょう。
また前述のとおり、長い期間を一括で契約することでコストを抑えられる場合があります。しかし、無駄なコストを発生させないためにも、将来的に利用規模(インストールする台数)が変動する可能性はないかを考慮したうえで利用年数を検討してください。
サポート体制
万が一ウイルスに感染した場合や、操作方法・管理方法に関するお悩みがある場合に、十分なサポート体制が整っているかも重要なポイントです。迅速に対応してくれるか、24時間受付可能か、問い合わせ窓口は電話かWebか、対応している言語などもチェックしましょう。
サポートを利用するにはオプションとなるケースと、料金に各種サポートが含まれているケースがあるため、契約前によく確認してください。
ALSOKが提供するウイルス対策ソフト「MR-EP」は、パソコンへの負荷が少なく、万一ウイルスに感染した場合の自動復元やパソコンの一括管理が可能です。高いセキュリティレベルとサポート体制で未知のウイルスにも安心です。30日の無料トライアルもお気軽にお申込みください。
ウイルス対策ソフトを導入する際の注意点
ウイルス対策ソフトを導入する際には、いくつか注意点があります。
自社で使用しているデバイスのOSに対応しているか確認する
ウイルス対策ソフトによって、対応しているOSや動作環境は異なります。導入したいウイルス対策ソフトが、自社で使用している環境に対応しているかは十分に確認してください。場合によっては、OSをアップデートする必要が出てくるかもしれません。
インストール台数・デバイスの種類を確認する
インストール可能な台数やデバイスの種類も、ウイルス対策ソフトによって異なります。5人~25人などの小規模な環境に適したソフトや、パソコンだけではなくスマートフォンやタブレットも対象に含まれるソフトもあります。自社の規模や環境に合っているか、必要な条件が揃っているかも必ず確認しましょう。
従業員のセキュリティ教育も併せて行う
ウイルス対策ソフトを導入しただけでは、100%ウイルス感染を防げるわけではありません。従業員個人の不注意により、ウイルスに感染することも考えられます。インシデントのリスクをできる限り抑えるには、パソコンを使用する従業員自身の情報リテラシーを向上させることも重要です。定期的に研修を実施するなど、セキュリティに対する意識の向上を促しましょう。
パソコンへの負荷が少なく、動作が軽快なウイルス対策ソフト「MR-EP」
ALSOKが提供するウイルス対策ソフト「MR-EP」は、米国のWebroot社によるフルクラウド型のウイルス対策ソフトサービスです。Webroot社の次世代型セキュリティソフトに、日本のテクノル社による運用サポートが加わったセキュリティサービスで、日本国内で7,600社、101,700ライセンスの導入実績があります(2022年5月時点)。
「MR-EP」のおもな特徴
動作が軽い
データの処理はクラウド上で行うため、ソフトがインストールされているパソコンへの負荷を抑えられます。
低価格で導入可能
1台あたり月額220円(税込)と低コストで導入可能です。1ライセンス単位で契約可能なので、できるだけ価格を抑えたい場合にも検討しやすいでしょう。また、利用台数が一定数を超えると、月額料金が割引になる場合があります。
未知のウイルスにもスピーディーに対応
システムは常にアップデートされ、最新状態に保たれているため、未知のウイルスが出現したとしても最短5分で定義ファイルを配信します。
ロールバック機能がある
MR-EPには感染時に備えて、ウイルスにより改ざん・改編されたデータを自動でロールバック(復元)する機能も搭載されています。このロールバック機能があることでウイルス感染したとしても復元できるので安心です。
管理がしやすい
会社単位での一括契約なので、パソコン1台ごとに契約を更新・管理する必要がありません。無料で提供している管理コンソールから、全体を一元管理できるため、スムーズに運用できます。
まとめ
法人向けウイルス対策ソフトには、「管理者による一元管理ができる」「費用を抑えやすい」「セキュリティのレベルを統一できる」などのメリットがありますが、選定は単なるコスト比較ではなく、企業の将来的な成長とリスク管理を考慮した戦略的判断が必要です。
選定の3つのポイント
- 1.現状分析の徹底 : 自社の環境・課題を正確に把握
- 2.将来性の考慮 : 3-5年先の事業展開も視野に入れた選択
- 3.実環境でのテスト : 無料トライアルでの十分な検証
適切なウイルス対策ソフトの導入により、セキュリティリスクの軽減はもちろん、管理工数の削減、コンプライアンスの確保、従業員の安心感向上など、多面的なメリットが期待できます。
サイバー脅威がますます高度化する中、「いつか導入しよう」ではなく、「今すぐ行動を起こす」ことが、企業を守るための最良の選択といえるでしょう。
法人向けウイルス対策ソフトの新規導入、乗り換えを検討の際は、セキュリティのプロALSOKが提供するウイルス対策ソフト「MR-EP」の導入をぜひご検討ください。



